2015年5月27日水曜日

備忘録〜最近観たお芝居と映画


【ルーマーズ〜口から耳へ、耳から口へ】
アメリカでの上演では、700回以上も爆笑が起こったというジェットコースター・コメディ。黒柳徹子さん主演海外コメディシリーズは、これが第29弾っていうから、すごい!

http://www.parco-play.com/web/play/rumors2015/

お芝居も素晴らしかったけれど、終わってみて印象に残りまくっているのは、黒柳徹子さんのトークショー。昭和の伝説の著名人たちのマル秘エピソードが、出てくる、出てくる!森繁久彌さん、向田邦子さん、渥美清さんなどなど。忘れたらもったいない!メモしておいたので、今度、書きます。
@EX THEATER ROPPONGI

【藤戸】
李麗仙 上演台本、平安末期の源平の藤戸合戦を題材にした能を現代語で描く。

http://www.asahi.com/sp/articles/DA3S11760668.html

ご本人から年賀状をいただいたとき、観に行こうと心に決めた。世の中、どんどんきな臭くなる今日この頃、強烈な反戦メッセージを送ろうとしているその気骨!さすが、元祖アングラの女王。

で、お芝居が終わって、平和について語るのかと思いきや、さらっと共演者紹介。名前間違えたりして客席が和む。気迫とあっさり、ほどよい混ざり加減が、彼女の魅力なんだろうな。
銕仙会能楽研修所

【バードマン】
アカデミー賞の監督賞、作品賞を含む4部門を受賞!待ちわびていた話題作。
溢れる情報をシャットアウト、予備知識を限りなくゼロに近づけ、映画館へ。

監督は、2000年の東京国際映画祭でグランプリを受賞した「アモーレス・ペロス」のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ。体験したことがない、衝撃的な作品だったなぁ。

当時、ホームページで書いた記事
http://www.page.sannet.ne.jp/megmeg/viaje96/latino/amores_perros.htm

あれから15年。監督本人には会ったこともないけど、昔机を並べて仕事してた同僚が全世界的に有名になったような、そんな感慨がある。

繰り返される不条理な出来事、うごめく欲望、全篇ワンカットで撮ったような未知の映像、エトセトラ、エトセトラ。

世紀の傑作?それとも駄作!? 実際に観て、確かめる価値ある映画だと思います。

http://www.foxmovies-jp.com/birdman/sp/index.html

【マジック・イン・ムーンライト】
1920年代の南フランス、セレブ一家を惑わすアメリカ人美人霊能力者。皮肉屋で毒舌家のイギリス人マジシャンは、彼女化けの皮を剥がそうと、一家のもとへ乗り込んでいくのだが、逆に...。

ウディ・アレンの映画って、ノスタルジックで、自然と和む。アメリカ人の監督なのに、昭和を感じたりして。しばしタイムスリップ、レトロなラブコメに身を任すの巻。

http://www.magicinmoonlight.jp

2015年5月19日火曜日

持たなくなるのはちょっとさびしい

4月。スケジュール帳を新しくする季節になって考えた。果たして、必要だろうか?

ウチには歴代のスケジュール帳が、けっこうな幅をとって並んでいる。Evernoteを使うようになってから、スケジュール帳に備忘録を書き込むコトは、めっきり減った。

予定はiPhoneのカレンダーに入れていけば、いいんじゃない? 

おためしで、スケジュールをiPhoneに入れてみた。

同年代の集まりでスケジュールを確認するとき、スマホなんか見つめたりすると、使いこなしている感をそこはかとなくアピールできる。いいかも。

でも、未練が残る。

ここ数年で、ずいぶんいろいろ断捨離した。固定電話、紙の新聞、パソコンラック、昔ながらのぶ厚いマットレス。

四半世紀以上乗ったボディボードも、あんなに活躍してたのに、ベランダでどんどん古びていくのが切なくて、思い切った。

でもスケジュール帳は、スパッと割り切れない。なぜだろう?

データは、ある日突然消えたりする。
スケジュール帳という存在への愛着。
長年の習慣。
あの頃何してたっけ?と振り返ることができる。
手で字を書くのが好き。

そんなところかな。

最近、会社によっては、かかってきた電話はインカムでとって、折り返し電話番号は、直接パソコンに打ちこんでいるよう。

どんどん字を書かなくなっていく。

そんなコトをつらつら考えていたら、ラジオから流れてきた新人君話を思い出した。

駅から会社までの道にある目印、高層階行きのエレベータ、部長から同期までいっしょに働く人全員の顔、目に映る何もかもをスマホで写真に撮るんだそう。

なぜ、そんなに写真を撮るのか訊くと、彼はこう言ったんだとか。

「すべてをスマホに残しておきたい」。

データ消えたら、どうするんだろう。自分のすべてが消えちゃったら。せっせとバックアップし続ける? 

見知らぬ彼に突っ込みたいことはたくさんあるけど、スケジュール帳は残すことにした。小さくて薄いタイプを購入。未来の予定はスマホのカレンダーに入れ、ときどきスケジュール帳に書き写す。

にゃんて、アナログ! やっぱり、落ち着く。


2015年5月12日火曜日

ラテン!ラテン!ラテン!

新宿K'sシネマにて開催中の「ラテン!ラテン!ラテン!」。比嘉さんが代表を務めるAction inc.が、この10年間に配給したラテンな映画たちを、一挙大公開!

Action inc.配給作品は、全部観た!くらいの勢いだったけど、見逃した作品もけっこうあり、今回は旧作2本、新作1本を観てきた。



ところで最近、特に、旧作と一言で片付けてしまうことに、とても抵抗を感じる。

昨年1年間に日本で公開された作品は、邦画洋画合わせて、なんと!1184本(映連サイトによる)

大ヒットする映画は、大資本やハリウッド絡みのほんの一握り。すばらしいのに、うねりに飲みこまれてしまう作品がなんて多いことか!

かつては「名画座」という、今にして思うとステキなシステムがあり、見逃した映画も追跡できた。しかし取り巻く環境は厳しく、続々閉館。「名画座」という言葉さえ、死語になりつつある今日この頃。

そんな中での配給作品一挙公開イベント! しかも今の日本が抱える問題と深くリンクする新作も公開。これって、すごいことだと思う。

3回行ったけど、会場はいつも大盛況!

ってなわけで、やった!「ラテン!ラテン!ラテン!」5/15までの上映予定だったのが、アンコール上映決定したそうです。

新作『スリーピング・ボイス〜沈黙の叫び〜』も、モーニングロードショーで大絶賛上映中。


では、3作品について、語ります。

◾︎スリーピング・ボイス〜沈黙の叫び〜
あらすじを読んだとき、浮かれ気分のゴールデンウイークには、ちと重そうでためらった。でも、配給した比嘉さんは、いつにない入れ込みよう。比嘉さんがそこまで言うのなら!と思って見に行ったら、とんでもなく衝撃的な作品だった。

スペイン内戦が終結して2年めのマドリード、女性刑務所が舞台。共和国派(反フランコ)の収監された姉と、姉を助けようとする敬虔なクリスチャンの妹を中心に当時の社会を描く物語。

内容は、想像以上に壮絶。内戦が終わっても、両派には禍根が残り、フランコ政権は共和国派を根絶すべく、容赦ない死刑を執行し続ける。

同じ考えを持つことを強要され、やり直しが許されない。

GWだから『シンデレラ』とか楽しい映画が見たい。スペイン内戦なんてよくわからない。怖い映画は苦手。

なるほど、ごもっとも! 

ただ、この映画は昔々の遠い国のお話じゃなくて、今の日本に忍び寄って来ている「危機」なのかも。

「ごっつ盛り塩焼きそば」がおいしく食べられるのも、波乗りができるのも、日本が平和だから。

過去の些細な経歴や、夫の思想が理由で、生きたくても生きられない。抑えても抑えても泣けて泣けて、まわりに人がいなかったら、号泣していただろうな。遠慮しつつため息をつき、鼻水をすすった。

ずーっと平和が当たり前ではなくなるかもしれない今、こういう映画が日本で一般公開されるって、とっても意味があると思う。

◾︎地中海式 人生のレシピ

ケネディ暗殺の日に生まれた、天才的な料理の才能を持つ、運命の女性ソフィア。バルセロナの小さな港町で、性格が全く異なる二人の男友達と共に成長、子宝に恵まれた上に、伝説のシェフとなる!

子供たちの父親は誰なのか? 実は男性二人が愛しあっているのでは? 奔放な三角関係を続ける三人に、時に世間の目は冷たいが...。

一言で言えば「何でもあり」なストーリー。でも「何でもあり」は、ありとあらゆる可能性があるってことかも。

二人のオトコたちを翻弄し続けるソフィアは、言う。「大切なのは、探し続けること」。

気が済むまで探し続けることって大切だなぁ、最近の心境にピッタリあった。

やってみなくちゃわからない。映画だって観てみなくちゃわからない。こんなにいい映画に出会えるなんて!

あの!「エル・ブリ」のシェフなどが全面協力したという料理の数々も見事。

見終わった後、カラダが軽く、かろやかになった気がする映画だった。

◾︎永遠のハバナ
ラテンのリズムで踊りまくる明るい人々。そんなステレオタイプのキューバから遠く離れたところで、市井の人々の生活を淡々と、暖かく身守るようなドキュメンタリー映画。ラストシーンを除くと、ナレーションもセリフもない。監督によると「言葉より、映像の方がウソをつかないから」だとか。

ラテン的な?どアップもありつつ、小津安二郎に通じる静謐さを感じたりして。

あたしは絡まりまくる人間模様が好きで、どちらかというとドキュメンタリーは苦手。でもこういう比較的マニアックな作品が日本で一般公開され、いろんな映画が観られる文化と自由度があるって、しあわせ。

派手さはなくても、上質な映画を買って、配給し続けている比嘉さんは、改めてすごいなぁと思う。

それにしても、登場人物たちが食べていたアロース・コングリ(キューバ風豆ゴハン)おいしそう! ひさびさ食べたくなった。